混同されがちですが、人気と稼ぐ力と技術は別方向です。
・音楽で例えた場合
クラシックは現代にも残る音楽理論を体系化し、多くの大衆が好き好んで(いる人も多少居ますがポップスよりは)聴いている訳でもないが、義務教育の授業にもあり偉人達として知られている。
ポップスは大衆が好き好んで聴いているが、別に後代に残る技術体系を確立した訳でもなく過去の偉人と呼ばれている人たちが編み出した技術の上で成立している音楽。
クラシックは大衆向けのポップスより人気は無いが、技術はあるという例。
余談ですが、無類の音楽好き(というか生粋の芸術家)は他人から見たらヘンテコな事をやりがちです。
無調、4分33秒 等がそうです。
この曲は4分33秒の間、何も演奏しない(会場の無音が演奏になっているという言い訳)って事で音楽を知っている人たちの間では有名な曲ですが、現代にも斬新な曲として語り継がれているくらいには凄いって事(と捉えることが出来る)です。
無調も、音楽理論(技術)的には凄いことをやろうとしているんですが、聴いている側からすると聴くに耐えない曲になっています。
・医者で説明する場合
昔の医者(例えば江戸時代)は、清貧を良しとしていて人命救助をボランティアとしてやっていました。
人の命を助けるのに対価を受け取るというのが義理人情に反するという考え方です。(金のない人も平等に見るとか)
なので、昔の医者は貧乏でしたが、代わりに村に愛され皆から物資として貰って生活していた歴史があります。
人気はあるが、お金は無かったという例。
しかし、現代だとお金が無い人はそもそも病院にすらいけませんし、
大手の病院だと白の巨塔と化していたり、それぞれの派閥争いがあったり、政治と繋がっていたり、マッドサイエントな事をしていたりします。
調べると出てくるのですが、貧乏と虫歯の数は関係性があります。
病院も経営ですから、お金が無ければ存続できません。
なので、経営が危うくなった場所から薬を無駄に多めに売る等も当然あります。
・作曲で説明する場合
何かの曲を作ろうとした際に、自分が好きなように作った曲と世間(日本人好みの味付け)に向けた曲 どちらにお金が入ると思いますか?
残念ながら、どれだけ技術や意思があっても”お金を稼ぐ”という方向性でやっていくのならある程度世間に媚びる という事は避けられません。(売れない)
技術的には凄いが、聴くに耐えない曲 というのを先程、説明しましたがそれがいい例です。
人間には心地よいと感じる(ソルフェジオなど)周波数やパターン(進行)があり、
売れる曲やシナリオ、演技というのは殆どパターンが決まっています。
漫画を出版する会社でも、編集者だとかマーケティングする人がいます。
漫画家としては自分のやりたい事を優先したいが、それだと売れないので後方(広報)が培ってきた日本でエンタメという定義できない曖昧な何かで効率よく集金するには
という”ビジネス”スキルが非常に重要になってきます。
芸能事務所もまた同じです。事務所の力が9割だと言っても過言ではありません。
(海外だとフリーの俳優が基本なのですが、日本でフリー俳優として売れた方って思い当たりますか?)
要は極端な話、漫画家の技術を100だとして、バックアップの力を0だとするとほぼ売れないという事が言えます。
・柔軟剤で説明する場合
レノアという商品と、レノアと同等か以上だが無名の柔軟剤が同じ値段で並んでいたとします。
恐らくレノアを手に取るでしょう。
それは、レノアという商品が有名であり、バンバン広告も打って知られているからです。
稼いでると凄い!
人気があってすごい!
などと、言いますが”凄い”の根拠を探っていくと本質が見えてきますよ