なーんか前にも書いた気はしますが、
よく勘違いされている芸術家と芸能人の大きな違いについて書きます。
両方を経ている私からすると、この2つは似ているようで非なるものです。
まず芸能人とは、0から1を生み出す芸術とは違い、既存の事務所(会社)に所属”させて頂き”(日本は)多くのマネジャーや先輩、経理、広告、営業、社長などが培ってきたブランドやひいきにされている取引先(アニメ会社とか配給)とのコネクションを斡旋して”貰う”
バックの力が9割と言っても過言ではないくらいキャストのこだわりや主張を通す余地のないものです。
一昔前であれば、役者が監督と口喧嘩しながら良いものを作り上げていくという事も、世間に対して悪い態度を取ってカウンターする威勢の良い歌手やモデルなんてのも居ましたが、
昨今ではあり得ません。(実際に、バッサリ言う芸能人って消えましたよね。マツコさんも毒舌の有吉さんも丸くなりました。)
現代では、ポリコレを守り、お笑い芸人にも誠実さを要求し、世間一般が行っていても芸能人がやれば炎上し、事務所にも世間にも本当のことを言って楯突いてはいけない
そんな、社畜より社畜しているのがこの業界です。
(あの何十年も芸人としてやってきたマツモトヒトシさんですら民法に引っかかっただけで一瞬でスポンサーが降りてしまう時代です。)
どんなに良いものを作る技術があったとしても、これらの矮小なローカルルールを守れないのでは、スタートに立つことすらできない。
技術はあっても炎上するようなこだわりのある頑固職人ばかり入れては、取引先がビビって仕事を渡せなくなりますから。
(前回も言いましたが、各養成所でも技術ではなくこういった炎上しない人間か?が重要視されています。)
では、芸術家とは?
0から1を創造する、現在ある作り出された流行(トレンド)に乗っかるのではなく、時間をかけて市場側を作り変えていく頑固職人の事です。
どれだけ言い聞かせても曲げない程、自我もこだわりも強いので、当然他人とぶつかることの方が多いですし、
既にあるものを予定調和的で全く新しくないと見做してライン工的なルーティンワークを嫌います。
テレビのタレントでいえば、ネット配信者がいい例です。
配信者側は0の状態から何を行うか自由に計画でき、スポンサーに媚を売らない事もできるし、好き勝手言う代わりに、勝手につく広告だけで稼ぐもよし。
テレビ側はそうも行きません。
今でこそフリーな人とかよくわかんない方向から何か有名な人が出演する機会も増えたとはいえ、
基本的にはまだまだ事務所に参加して、また次も呼んでもらえるような良好な関係を保つ義務がありますので、
個人配信者の様に、この監督性格悪くて嫌いだから次の仕事とか要らないし正論言っちゃお!
とはできません。
(配信者もやがてはこの芸能界の様に会社が増えていけばコネというシマが出来ていって、シマ争いが行われると予想されますが、それでも個人が今から配信できるという即効・自由性が損なわれたワケではありません。)
私も声優事務所にて 今のニーズやこの業界も社会人なんだ!ルール(法律ではなく世間的な)を守れ!という無駄な事がいっぱい書かれた紙を頂きましたが、
なんでまともに社会人もできない様な変わり者の集まりである業界がまともな社会人ぶってんだ(?)
と思っていました。
まともにサラリーマンできないけど個性の強いクリエイターにはなれる、そんな人達の墓場だと思ってたんですけどね。
なので、今の芸能と芸術家の違いは”信用”しかありません。
配信業界は多くの人が関わらないので、アレコレ言ってくる人がいなく、好き勝手しやすい状況はあるものの、炎上の確率も高くなりますが、自由度が高いのでクリエイティビティが上がって面白くもなりやすいです。
芸能はとにかくうるさいですが、一度入ったら色んな人がせっかく入れた一人のキャスト(商品)を無駄にしたくないので売り出してもらえます。あんまり自我のない流されやすい人のほうが向いています。
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